ドリームキャスト

1999/05/16

ドリームキャストの失敗点は、入力デバイス(コントローラ等の周辺機器)とソフトの上位互換性が無かったことにあると思っている。

周辺機器やソフトを上位互換にすることで、余裕のあるときに本体だけを買い換えればよく、とりあえずは今までのゲームは遊べるし、新しいゲームも遊ぶことができ、コントローラ類も必要なものだけを順次買えばよいということになる。セガは新たに周辺機器を集めることの辛さが解っていない。本体購入時に辛さが先行したら負けなのである。

周辺機器互換では、サターンキーボードを持っていてもドリームキャストキーボードを買わなければならないという現象くらいは避けられたであろう。

コントローラに新規格のビジュアルメモリスロットが必須かどうかはプレイヤーによって違うのではないかと思う。現在でも言えることだが、ビジュアルメモリスロットを本体とコントローラの中間に延長ケーブルのように接続し、サターン等のコントローラでも動かせるようにしたらどうだろうか。そんな周辺機器が本体発売と同時に出ていればドリームキャストの印象もかわったと思うのだが、完全にサターンとは切り離され独立した本体という印象しかない現在、今更出しても印象だけは変わらないだろう。しかし、無駄でも出してもらいたいし、どうせならカラット等からではなく、セガから公式に出してもらいたいと思っている。

ソフト互換の方では、サターン用ソフトはサターン&ドリームキャスト共用ソフトとして市場が急に消滅せず、制作側もサターン用の開発器材が無駄にならなかっただろう。ソフトメーカーの負担をハードメーカーが考えるようになるのにあと何年かかるのだろうか。

安心して本体が買わせるためにはバラエティに富んだのソフトの供給が必要なのに対して、ソフトが揃うのに大体一年程度はかかるのである。言い替えると、一年間は選択肢が殆ど無いということになる。ソフトだけでも上位互換ならば選択肢はサターンのソフトを含み、値段は若干高くなっても敷居はグーンと低くなったのである。そう考えるとドリームキャストは本体価格を抑えるために犠牲にしたものが大きすぎた。サターンユーザーを取り込むことさえできなかったのではないだろうか。

互換性を無視した結果、サターンの市場消滅とドリームキャスト売上台数不振につながっている。

以上の点ではPS2で互換性を主張しているソニーが成功する可能性を秘めている。

この判断はドリームキャストの失敗を見てではなく、既にメガドライブからサターンへの移行の時点で判っていたことなのだろうが・・・。

ガンバレセガ